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個人的なくだらない家庭の話です。
記事数が多くなってきたので、
目次を作りました。


僕が何を感じたのか
不倫・浮気・家庭・子供・夫婦。
何が大切で、何を守るのか。
感じたことを書いています。



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2007年02月20日

なんにもない。

彼がいなくなって10日ぐらいたった頃、
普通に会社に行かなければならない日が来た。

毎日起きては彼を探すんだけど、
毎日やっぱり彼はここにはいない。

妻と二人っきりで、何もすることもなく
数日間をただぼーっと過ごしていた。

外食に行くことも、
ちゃんとご飯を食べることも、
外で気分転換をすることも、
何かの音楽を楽しんだり、
何かのTVを楽しんだり、
そんなこともなく、ただぼーっとすごした。


普通に過ごす事が難しかった。


ただ彼がいないことが何よりもつらかった。

会社に行くと、なんとなく仕事をする僕がいた。
周りの同僚も、上司も部下も気を使っているのがわかる。

それでも会社にいる時間はなんとなく空気が違い
思いが軽くことはなかったが、違う空気が新鮮だった。


ただ、仕事のミスがすごく増えた。
怒られるときも、あまり感情的にならなかった。
部下がうまく仕事を進めても
たいしてそれがうれしくもなかった。



なんとなく仕事を終え、家に帰る。

玄関を開けても琉聖がいない。



「ただいま・・・」



そういって玄関を開けても
やっぱり彼はそこにはいなくて
ぼーっとした妻がリビングに座っているだけだった。


彼のものを片付ける気にはどうしてもなれずに
部屋中に彼の物があふれたままのリビングは
二人には広すぎるぐらいだった。




リビングには前も見た七五三のアルバムや
小さい頃からの彼のアルバムが広がっていて
妻はずっと保育園の運動会のビデオを見ている。

着替えるのも程ほどに、
僕もビデオに釘付けになる。




一生懸命走っている琉聖。
小さなトラックを一生懸命走っている。

一等がうれしかったのか、
走り終わった後ビデオカメラを回す
僕を見つけて大きな声で叫んでいる。


「パパー!ぼくちん1位やでー!!」






みんなで縄跳びを使った
ダンスというか、組み体操というか
なんともいえない演技を見せている。

周りの子供も一生懸命に
覚えた演技や縄跳びを披露している。


少し縄跳びが苦手な彼は
やや引っかかりながらも
一生懸命縄跳びを飛んでいる。

こっちに気づいているのか
時々カメラ目線になりながら。



昼までに運動会も終わり、
帰り道もビデオカメラを回す僕。



「ここな。前な。お友達と冒険したんやで!」


大きな声がビデオから聞こえる。
画面は民家の間の隙間に移動して、
器用にその間を進んでいく琉聖を映していた。



「入っていったで。」

僕の声が聞こえる。

「ええんちゃうの?男の子やで。」

妻の声だ。


「気が小さいくせに、変にえらっそうやな、あいつ。」

「あんたに似たんやに」

「そうか?」

「そうやん。」



「ママー!こっち来てみ!」



「呼んでんで」

「あんなとこ行けへんよ、狭いし。」

「あははは。太ったんちゃうか?」

「あんたに言われたない」

「あははは」

「あははは」








ビデオはそこで切れていた。
あの頃は本当に幸せだった。
他に何もいらない。



出来ることなら、もう一度あの頃に。
いろんなものがいっぱい思い出になった。
いろんなことが1つずつ彼の成長になっていった。



今はもう、なんにもない。



なんにも。

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posted by 弱い男 at 13:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 二人っきり
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